前回に続き楽天証券のファンド・セレクション(2020年冬)の中にあるファンドを調べて見ました。今回は「ラッセル・インベストメント外国株式ファンド」というファンドについて調べた結果をまとめます。
ラッセル・インベストメント外国株式ファンドに興味のある人の参考になればと思います。
目的・特色
「ラッセル・インベストメント外国株式ファンド」は、
- 日本を除く世界先進各国の株式に投資をして、
- MSCI KOKUSAI(配当込み)を長期的に上回ること
を目指しています。
このファンドでは、特徴の異なる複数の優れた運用会社を厳選して、バランス良く組み合わせ、必要に応じて入れ替えなどを行うことで運用をしています。
今のところ分配金が出たことはありませんが、目論見書によると
- 分配対象額の範囲は、経費控除後の繰越分を含めた利子・配当等収入と売買益(評価益を含みます。)等の全額とします。
- 収益分配金額は、委託会社が基準価額水準、市況動向等を勘案して決定します。ただし、基準価額水準、市況動向等によっては分配を行わないことがあります。
- 留保益の運用については、特に制限を設けず、委託会社の判断に基づき、元本部分と同一の運用を行います。
となっています。これとあわせて、長期的にMSCI KOKUSAI(配当込み)を上回ることを目指しているので、無理な分配をする可能性は低いと考えられます。
信託報酬、純資産など
アクティブファンドでも信託報酬は低い方が良いですし、純資産が低すぎるのは良くないので確認をしておきます。
- 購入時手数料:最大3.3%
- 信託報酬:1.21%
- 純資産:約8.2億円
- 信託期間:無期限
※2021年1月9日時点。購入時手数料は販売会社によって異なります。
信託報酬はアクティブファンドとしては標準的だと思いますが、純資産の少なさは気になります。増加傾向にもありませんので、信託期間は無期限ですが償還のリスクはゼロではないと思います。
注意
購入時手数料があるとその分リターンが悪化します。もし、購入するのであれば購入時手数料のかからない販売会社で購入することをおすすめします。
パフォーマンスの比較
最後にパフォーマンスの比較をします。比較には、日本を除く先進国の株式に投資をしているインデックスファンドである、<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンドを用いました。
青がニッセイ外国株式、橙がラッセル外国株式になります。なお、ラッセル・インベストメント外国株式ファンドの設定日である2016年6月13日を0%として比較をしました。
最初は市場平均を上回っていましたが、現在は市場平均を下回っています。アクティブファンドに投資をするなら大きく市場平均を上回って欲しいので、現時点では魅力的なパフォーマンスではありません。
まとめ
銘柄ではなく運用会社を厳選するという変わったファンドでしたが、純資産の面とパフォーマンスの面で不安があり、現時点ではそれほど魅力的なファンドではないと思います。また、ファンド・セレクションと言っても、鵜呑みにしてはいけないと思いました。
以上、参考になれば幸いです。
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こちらもファンド・セレクションですが、ある程度期待が持てそうなファンドでした。
投資のソムリエもファンド・セレクションの一つですが、こちらは安定性を目指しているファンドです。