注意
この記事は2020年11月20日に公開したものを更新したものになります。久しぶりにパフォーマンスなどを確認したところ、状況に変化がありました。今後、評価が変わる可能性があります。
個人的には米国だけではなく全世界に分散投資をすることをおすすめしますが、米国投資に人気があるのは間違いありません。なので、今回は米国の株式に投資をするインデックスファンドの代表格であるeMAXIS Slim米国株式(S&P500)と楽天・全米株式インデックス・ファンドを比較して見ます。
どちらを買おうか悩んでいる人の参考になればと思います。
eMAXIS Slim米国株式と楽天VTIはどちらが良いか
純資産はSlim米国株式のほうが良い
最初に純資産の比較をします。純資産が少ないと繰上償還される可能性がありますので、なるべく純資産が大きいファンドまたは順調に増加しているファンドを選ぶべきです。
それぞれの純資産は次のようになっています。
- Slim米国株式:約2840億円
- 楽天VTI:約2065億円
※2021年2月22日時点
純資産はSlim米国株式の方が大きいですが、どちらも十分な金額ですので繰上償還の可能性は低いと考えられます。
信託報酬はSlim米国株式のほうが良い
次に信託報酬を比較します。後で確認しますが両ファンドの値動きはほぼ同じになりますので、より信託報酬が低いファンドの方が長期的に良い結果となる可能性が高くなると考えられます。
それぞれの信託報酬は次の通りです。
- Slim米国株式:0.0968%
- 楽天VTI:0.162%
※2020年11月19日時点
eMAXIS Slim米国株式のほうが0.0652%低くなっています。しかしながら両ファンドのベンチマークは異なりますので、パフォーマンスと合せて確認をしましょう。
パフォーマンスの比較
両ファンドのベンチマークは次のようになっています。
- Slim米国株式:S&P500指数
- 楽天VTI:CRSP USトータル・マーケット・インデックス
簡単に違いを説明すると、S&P500指数は米国の代表的な500銘柄に投資をしていますが、CRSP USトータル・マーケット・インデックスは大型株から小型株まで米国のほぼ全ての銘柄に投資をしています。なお、S&P500の500銘柄で時価総額の約80%に及ぶので、両者の値動きは似たようなものになります。
それでは、実際にパフォーマンスを比較して見ましょう。
青がSlim米国株式、橙が楽天VTIになります。なお、Slim米国株式の設定日である2018年7月3日を0%として比較しています。
先ほど確認したとおり同じような値動きとなっていますが、信託報酬の差による影響でしょうか、eMAXIS Slim米国株式のほうがパフォーマンスが高くなる傾向があるように思われます。
⇒久しぶりに確認したところ楽天VTIのパフォーマンスの方が良くなっていました。小型株の影響と思われます。
楽天VTIなどでレンディング開始
次の資料(PDF)のように、楽天VTIなどの4ファンドで有価証券の貸付取引(レンディング)が開始になりました。
参考:https://www.rakuten-toushin.co.jp/news/pdf/20210219.pdf
品貸料を獲得することでパフォーマンスの向上を目指すとのことですので、場合によっては今後の評価を変更するかもしれません。
まとめ
比較したほぼ全ての項目でeMAXIS Slim米国株式(S&P500)のほうが良い結果となりましたが、大きな違いがあるわけではないのでどちらを選んでも良いと思います。
なので、選び方としては
- 分散重視⇒楽天VTI
- コスト重視⇒Slim米国株式
で良いと思います。
なお、私であればコストを重視してeMAXIS Slim米国株式(S&P500)を選びます。
※現時点では評価を変えませんが、レンディングが上手くいった場合は評価を変更するかもしれません。
以上、参考になれば幸いです。
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米国株は魅力的ですが長期的には何が起こるか分からないので、全世界に投資をすることをおすすめします。