全世界株式へと投資をするときに悩むこととして、日本を含むか含めないかと言うことがあると思います。そこで、今回はeMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)とeMAXIS Slim全世界株式(除く日本)を比較して見ます。
最後に個人的な意見も述べようと思いますので、日本を含めるべきか悩んでいる人の参考になればと思います。
投資先に日本を含めるべきか含めないべきか
eMAXIS Slim全世界株式による比較
最初に2つのファンドについて内容を確認をしておきます。
- 信託報酬はどちらも0.1144%
- 純資産はオール・カントリーが約460億円、除く日本が約260億円
- 違いは日本へ投資をするかしないか
大きな違いは日本の有無くらいですが、純資産の面からは人気があるのは日本を含めて投資をするほうと言えそうです。
パフォーマンスの比較
次にパフォーマンスの比較をしてみます。eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)の設定日である2018年10月31日を0%として比較をしました。
青がオール・カントリー、橙が除く日本です。
意外かもしれませんが、現時点ではほぼ同じパフォーマンスになっています。
これは、日本への投資割合が少ないことが一因ではないかと思います(eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)の月次レポートによると、2020年8月31日時点で日本への投資割合は6.7%となっています)。
信託報酬や純資産、パフォーマンスの面から、好みで選んで良いと思いますが、個人的には日本を含めて投資をしたほうが良いと思います。以下、そのように思う理由について述べます。
日本を含めて投資をした方が良いと思う理由
日本が良くなったとき恩恵を受けられる
日本を含めた方が良いと思う一番の理由は、日本を含めておかないと
- 日本が良くなったときにその恩恵を受けることができない
からです。
これは説明するまでもありませんが、日本に投資をしていないeMAXIS Slim全世界株式(除く日本)では、日本が好調のときの恩恵を受けることができません(逆に日本が不調なときの影響も受けませんが、、、)。
マイナスの影響は限定的
「日本は少子高齢化が進んでいるし、今後は期待できないのでは?」と思う人もいると思いますが、eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)ならマイナスの影響は限定的だと考えます。
と言うのも、
- 現状、日本への投資割合は6.7%と少ない
- 時価総額が減れば自然と投資割合が下がる
からです。
日本への投資割合が異常に大きいのであれば別ですが、6.7%であれば全体で見ればマイナスの影響は限定的です。また、投資割合などは定期的に見直されていて、日本が不調になれば自然と日本への投資割合が減っていきますので、さらに影響は限定的になります。
日本に住んでいるから日本を除くは言い過ぎ、かつ、非合理的
たまにですが、
- 預金は日本円
- 給料も日本の企業から日本円でもらい
- 生活も日本
だから日本に投資をする必要はないという意見を見かけますが、それは言い過ぎだと思います。
日本への投資割合が極端に大きい場合は主張の通りだと思いますが、先ほど見たようにeMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)の日本への投資割合は6.7%と少なく、ほとんどが外国の資産への投資になりますので、上のような主張は言い過ぎだと思うわけです。また、多くの人はどこか1つの会社で働いていると思いますので、他の企業へ分散すると言う意味でも日本へ投資をしておいて良いと思います。
さらに言うと、合理的な主張ではありません。納得ができない人は次のようなことを考えて見てください。
- ある理由により米国に住んでいる
- 米国で働き米ドルで給料をもらっている
このようなとき、あなたは投資先から米国を除きますか?
おそらく合理的な主張でないとご理解いただけたと思います。
色々考えた結果、日本を除くという選択を否定はしませんが、日本に住んでいるから~と言う理由はなしにすべきです。
まとめ
eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)とeMAXIS Slim全世界株式(除く日本)は、現状どちらに投資をしても大して変わりません。好みで選んでしまって良いと思います。
個人的には、日本が好調になったときに恩恵を受けることができるように、日本を含めて投資をするべきだと思います。
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さらに言うなら株式以外の資産(債券など)にも分散投資をすべきだと思います。個人的にはメンテナンスの手間が少ないバランスファンドをおすすめします。
最近流行っている米国への投資についても比較をしてみました。全世界か米国か悩んでいる人は参考にしてみてください。